HOME 会社概要 お問い合せ サイトマップ

トップランチェスター通信バックナンバー>ランチェスター通信 第94号

ランチェスター通信 第94号

発行日2011.11

カンブリア宮殿に出演した名物経営者の話が聞ける

私は、以前勤めていた会社にいた頃から経営について勉強はしたいと常々思っていました。そこで、社長にお願いして名古屋の大手コンサル会社の会員にならせて頂き勉強に出掛けていました。ところが会計事務所が母体で、会計や大手の経営手法については強いのですが、どうも自分の会社に合わなかったのです。
ソフトウェア業界にいた訳ですが、一体いくら粗利益を稼げばいいのか。
現在の経営は正しいのか。という単純な疑問さえも、モヤモヤとしたままでした。
そんな頃に、中小企業家同友会という経済団体の存在を知り、オブザーバーという形で参加させて頂きました。
その時以前からお世話になっていた東洋電機の竹内社長とばったり。
直ぐに入会ということになったのです。
竹内社長がみえたことも一つの理由ですが、それよりも衝撃的だったのが「バズセッション」という時間です。
その時この言葉を初めて知りました。
報告者の話を聞いて、少人数で意見交換をするわけです。
それまで勉強と言えば、専門家の話を一方的に聞くだけで受講生同士が話をすることはほとんどありませんでした。
講義の後、先生に質問をしに行くぐらいです。
ところがこの会は、異業種の経営者が同じ話を聞いてどう考えたかをその場で聞けるわけです。
当時ソフトウェア開発業でしたので、業界で確立されていない所が非常に多く、他の業界・業態のことがとても参考になりました。
「生の話を聞けるというのは、凄いなぁ」
さらに自分が感じたり、考えたことを他人に話すというのは、自分の考えをまとめなければなりません。
それもまた勉強になりました。
こうして私は同友会にどっぷりと浸かっていったのです。
月に一度の例会が面白くて、面白くてせっせと参加しているうちに、経営者に知り合いが増えていきました。
これもまた参加意欲を向上させる原因になっていったと思います。
そうこうしているうちに、今でもお世話になっておりますリフォックスの国安院社長(現在:会長)から幹事をしてくれんかぁ。 とお声掛けを頂き、結局ずるずると10年ほど同友会にお世話になっております。
今年も、私はグループ長という立場で、ランチェスター戦略を研究するグループのお世話をさせて頂いております。
グループでは年に1度例会を企画しなければなりません。
今まで竹田先生をお呼びしたり、村上透氏のランチェスターの事例を聞いたりしていたんですが、やはり実践者の話を聞くのが一番だと考えて色々模索しておりました。
ランチェスター戦略を勉強して、それを実践に活かしたという会社は知名度がない会社が多く、例会にぴったりこない。
そこで考えたのが、同友会のランチェスター戦略研究グループとして相応しい条件というのは何か?です。
  1.戦略と戦術がはっきりしていること
  2.弱者の戦略で運営されていこと
  3.経営者、実践者であること。
  4.同友会のことを理解していること
  5.バズセッションが出来ること
 
こんな風に条件をはっきりしましたら、見えてきました!
それは未来工業の山田昭男相談役です。
山田相談役の講演は2度ほどお聞きしたことがあります。
最初に知ったのは随分前のテレビで、なんという番組かも覚えていませんが、ユニークな経営をされている会社として紹介されていました。
部屋の蛍光灯をすべて一箇所でスイッチのオン・オフをするのではなく、自分のところにスイッチの紐を下ろしてきて電気代を節約するとか、会社の電話なのに公衆電話が設置されていて仕事の電話も10円玉を入れながら電話をして節約するとか。
笑ってしまったのは、社用車です。
普通社用車には、自社の名前を入れて看板を書きます。
その看板代を節約するのに、どうしたか?
社用車を、ダイハツのミラにしたそうです。
ダイハツのミラには、『MIRA』というロゴが入っています。
そこに白いビニールテープで棒を1本『I』と追加すれば、『MIRAI』になるからだそうです。
そして節約するときは節約するが、休みも多いという内容だったと記憶しています。
当時は、「ユニークな会社があるもんだ」なんて普通に感心していました。
これは同友会に入る遥か前のことです。
今年の始めにも、カンブリア宮殿に出られていましたね。
同友会に入ってから、宮崎本店の宮崎社長からこの山田相談役が岐阜同友会の代表理事であることを知りました。
しかも、単なる変な人ではなく計算し尽くされたものがあるのを聞かされて、益々興味を抱きました。
同友会では、経営者が自分の経営を人前で話すことがよくあります。誰でもそうですが、人前で話すときはどうしてもいい話しかしたがらないものです。
ところが、山田相談役は宮崎社長にささやくのだそうです。
「この社長の話は聞かんでええぞ」
「決算ぼろぼろや。XXXXX」と数字をスラスラと話し始めるのだそうです。
そんな折に、山田相談役が本を出版されたのです。
そのタイトルが『楽して、儲ける!』
山田相談役らしいタイトルです。
早速購入し、目を通すと山田相談役の戦略眼というのが、鋭く。
中小企業はこうやって経営しろ!と言っているのが手に取るように分かりました。
未来工業さんは、電材メーカーで競争相手は、松下電工です。
こうしてはっきりと競争相手が誰かを明確にする経営者も凄いです。これに勝つには、山田相談役の営業力だけでは難しい。
私など凡人が考えるなら、まず松下さんの製品を持ってきて分解します。それで、作り方を覚えて同じようなものを管理コストを抑えて安い人件費で作り、松下さんより安くして買ってもらうぐらいしか思いつきません。
ところが山田相談役は、差別化を打ち出します。
凡人が考える価格を安くするような差別化ではないわけです。
言うのは簡単ですが、やるのは物凄く難しいことです。
普通はそんなことを考えません。
私も随分勉強したお蔭で、理解はできるようになりました。
未来工業さんは、昭和40年に設立されたそうですから、まだまだ日本は伸びていくときです。下請けをしていても、十分利益は上がった時代ではなかったかと思います。
普通なら社員を遊ばせておくわけにはいきませんから、価格を落としてでも仕事を取りにいくわけです。
私もそんなことを随分してきました。
ところが戦略から考えると大きな間違えです。価格競争をしたら社長の寿命と会社の寿命を短くするだけです。
価格を下げると販売量の少ない方が断然不利です。その理由はどんな仕事であっても一定の固定的な経費が掛かるからです。
例えば、1個物を作るとしても製造する機械はいりますし、やり取りするのに電話、FAX、事務所など必要です。
同じ固定的な経費なら、多くの個数を作った方が有利です。
ですから競争条件が不利な会社が価格で戦うと言うのは、自ら相手の思う壺にはまっていくようなものです。
苦しいし、厳しいし、難しいかもしれませんが、絶対に価格で勝負をしてはいけないのです。
私は、このことが解るようになるのに5年掛かりました。今でも、価格を落とす誘惑に負けそうになります。
価格を落とす理由なんて誰でも考えられますし、社長以外誰も咎(とが)めません。
しかし価格を高くする理由は難しいです。お客さんの了承を得なければなりませんから。 差別化が絶対だと言い切るところが、まず凡人ではないところです。
未来工業さんはどこで差別化をしているかと言いますと、まず客層です。
お客さんを施工業者にしています。ですからどうすれば工事がしやすくなり、手間隙を省けるのかを考えた製品だそうです。
電気工事をやってみえる方にお聞きしたところ、予算があるのだったら、未来工業さんのものを使いたいとおっしゃっていました。
作業がはかどるからだそうです。
このことは、ドラッカーが50年以上前に書いた『明日を経営するもの』の中に事例として書いています。
山田相談役に会う機会がありましたら、聞いてみたいものです。
そんなような理由から、来年1月18日の担当例会で、山田相談役をお迎えできるよう進めております。(内諾は頂きました)
勿論、バズセッションも行えればと思っていますが、会の運営ですので私の一存では決められません。
12月には、参加申込書が同封できると思いますので、日程を空けておいてください。
2012年1月18日(水)ロワジールホテル四日市
開始は、18時半か。19時になると思います。弱者の戦略を貫いて上場まで行った経営者の話を一緒に勉強しましょう。

来年のセミナーテーマは 「人を動かす」 訓練

8年もやってきて、未だに社員はゼロ。ちょっと情けない気がするときもあります。
自分の会社が大きくなるかどうかは、横において経営戦略が広められていない物的証拠だと反省しきりです。
最初から竹田先生に言われ続けているのが「社長塾をしなさい」ということでした。
お世話になっている社長にお願いして会場を借り、人を集めて頂いたのが始まりです。
現在もその戦略社長塾というのは、続けています。
4ヶ月で1サイクル終わるようにして、
①経営原則 ②地域戦略 ③顧客(維持)戦略 ④営業戦略
というどんな会社であっても必要な部分を中心に行っています。


次に始めたのが、経営相談の分野です。
最初は、社長塾の延長線上の研修会のような形でしたが、徐々に相談にも応じられるようになってきました。
最近では、この経営相談が大多数を占めるようになってきています。
3年ほど前から、始めたのがランチェスター・フルマラソンというものです。最初は社長塾を開く塾長さん向けに始めました。
経営原則を伝えるにしても、全体を知った上でないと中々受講者にヒントが与えられないと思ったからです。
それを一般の方でも、参加できるように変えました。
1ヶ月に1度土曜日一日掛けてランチェスター戦略を勉強しようというものです。
竹田先生の計算によると従業員10名以下の社長は、1ヶ月に 1.5日から2.0日戦略の勉強をすれば他社に同等規模の会社には勝てるようになるそうです。
勉強をし続けたい人のためのものです。
そして、2年ほど前から始めたのが、自社主催のセミナーです。
ランチェスター・ビジネスセミナーという名前を付けて行っています。この「ランチェスター・ビジネス」というのは、竹田先生のところで商標登録されていますので、代理店という立場で利用させて頂いています。
今は1ヶ月に1度年間通じで行えるようにまでなりました。
最後が竹田先生が作った教材の販売です。
これは自力で勉強するもので、繰り返しDVD、CDを観たり聴いたりして自分で経営戦略の応用していくものです。以上5つのサービスを現在提供させて頂いています。
来年からもう少し利用して頂きやすくするために、ランチェスター・ビジネスセミナーを年間契約して頂いた方に、1回訪問指導を付けさせて頂くことにしました。
訪問相談や訪問の研修が主体である方には、1年間のランチェスター・ビジネスセミナーに無料で参加できるわけです。(但し社内で一名)
そのビジネスセミナーですが、今までやっていなかった財務戦略、時間戦略を年の初め1月、2月に行います。
そして、3月からは社長にとってもリーダーにとっても、営業にとっても重要な「人を動かす」方法についてトレーニングを取り入れたセミナーにしていいきたいと考えています。

経営戦略がいくら素晴らしくても、運営するのは人間です。お客さんも人間です。
人にどう動いてもらうかを研究しないとリーダーそして営業の仕事は果たせません。紙面だけでは中々伝わりませんので、リーダーシップの養成、営業マンの教育に課題を感じられる方は、お問合せください。
全コースの内容・日程および申し込みは同封のパンレットを参照ください。(特典も見逃さずに)
→コース内容・日程の確認、お申込みはこちら

ニュースレターをお読み頂きありがとうございます

記事のご意見・ご感想をお寄せください。 ご意見・ご感想はこちら

【編集 ランチェスター経営三重岩崎】
【連絡先TEL 059-398-0123 FAX 059-398-0153 】


【連絡先】
ランチェスター経営三重
電話059-398-0123 FAX059-398-0153

ページトップヘ▲