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メンター通信 第82号

発行日2010.11

同業組合の集まりに出席する意味はあるのか?

私が、コンピューターソフトの開発会社に移ったころですが、業界ではプログラム製造さえ出来れば普通の事務より格段高い時給で仕事を頂ける時代でした。
場合によっては、コンピューターに興味があるというだけで元請会社が教育までしてくれて、報酬ももらえるという今考えれば異常な状態でした。
そして経験を積むとそれに従い元請と交渉して1時間当りの報酬も上がっていくのです。
ところが、バブル崩壊後徐々に厳しくなり報酬が上がるどころか下がる一方です。
仕事がないのですから、どんどん価格は下がっていくわけです。
とは言え、給与を下げるわけにもいきません。
最悪の状態です。固定費は上がるが粗利益は下がる。
この状態に歯止めを掛けようと考えたのが、御多分に洩れずITのコンサルタント業です。
経営に一歩近づけば付加価値も上がるかなぁという単純な考え方です。
そんな折にマイクロソフトからITコンサルタントの認定を行うというニュースが入ってきました。
研修を受ければ、OK。
これはよいと直ぐに申し込みました。
研修の参加者は、同業者と一部経営コンサルタントを営んでいる方がみえました。
研修内容は、システムエンジニア向けの内容が多く、それなりに面白い点があり認定も受けられることになりました。
その後当然この認定資格を利用して、ビジネスを展開していかなければならないという場面がきます。
集まってくる人というのは、同業の技術者ばかりです。
どちらかというと営業出身の私は、話を聞いて
「技術を知っているという自慢大会だなぁ」
「業界の話ばかりで、本当のビジネスの話にはならん」
申し訳ないですが、そう思ったのです。
それからというもの同業の集まりというのは、どうも好きになれず引いてしまっています。
そんな経験もあり、ランチェスター経営の代理店が集まる会議にはずっと腰が引けていました。
ですので、代理店になって7年を過ぎようとしていますが、1日出席した程度でほとんど参加していません。
今年もその代理店会議が10月2日、3日に開催されるという案内がFAXされてきました。
手帳を見ると2日の土曜日に予定が入っていました。
私は、「ラッキー、断る正当な理由が出来た」と思ったのです。
ひとまず欠席と報告をして、そのことは忘れてしまっていました。
ところが、その2日の予定がなくなったのです。
そのときから、出席をする方がいいかなぁと迷い出したのです。
今回の代理店会議は札幌です。
悩んだ挙句、FAXに書いてあった一言が決め手となり、出席をすることを決めました。
それは、「交通費2万5千円支給します」です。
それなら中学校の同級生と会おうと直ぐに連絡を取り約束をとりました。
私は前日ロータスクラブという自動車の整備会社の集まりで講演がありましたので、当日の朝出ることにしました。

10時にスタートでしたが、10分ほど遅れて会場のビルに到着。そうしましたら、竹田先生の奥さんが玄関で待っていてくれて
「岩崎さん。もう始まっていますよ」
「場所が解りにくいので、案内します。8階です」
私のために、待って頂いていたとは恐縮してしまいました。
午前中は自己紹介と各地でどういう活動をしているかを報告し、午後は講演活動の仕方、コンサルティングの仕方など代理店としてどのようにランチェスター戦略を広めていくかの意見交換会でした。
その後懇親会です。私は札幌まで行ったにも関わらず、夜はどこにも出ず、疲れて寝てしまいました。
ここまでは、よくある同業の集まりでした。

倒産会社再生の秘密
2日目の会議のことです。
竹田先生から出発前日にDVDを観ておくようにとFAXが流れてきました。

私はそう言えば、以前貰ったことがあったなぁと想い出し、本棚を探しましたが出てきません。
2度3度と同じところを探し諦めかけていたところ、音楽CDの間から「旭川藤六(とうろく)食品の倒産物語」というDVDが出てきました。
何とか私は時間を工面して、目を通すことができ札幌へ飛ぶことができたのです。
さてその藤六食品ですが、煮豆をスーパーに卸している食品メーカーです。
旭川では、ちょっと名の知れた会社で、DVDでは社長が社員の前に立って会社更生法の申請をしてきたことを話すところから始まっています。
社長は物腰が柔らかく、とてもいい人間性を持った方だと思いましたが、豆の品質にこだわり、原価が高くなって利益が上がらず倒産に至ったようです。
この会社を引き受けてくれる社長が現れたのです。
営業権を6千万円で譲渡して、配当に回し会社にお金は残りませんので藤六食品の社長には借金だけが残り、自己破産です。
譲渡された社長は、まず自分の社員を引き連れて、現状分析をします。
直ぐに原価率が高いことに気付きます。
その後、工場のムダを省きます。
作れば作るほど赤字になるので、工場を稼動する日を少なくしたいとのこと。
それと同時に、ちょっとだけ売れていて利益の取れない商品をカットします。
これには、先代から会社を支えてきた専務が大反対。
そして最後が商品の販売ルートを変えるという方法です。
DVDはここで終わっていましたが、この藤六食品はその年に単月黒字になったのです。
2日目の議題は、設備、人材がほとんど変わっていないのに、なぜ短期間に黒字に転換できたかの解説です。
簡単に言えば、高級食材を努力して安くしスーパーに卸すという戦略のミスマッチを引き継いだ社長は、商品、地域、客層、そして売り方をきれいに揃えただけです。
私は、この会議を終えてこのことを直ぐに地元で伝えたいと思いました。
私は帰りにずっとどうやって地元三重県の経営者に伝えられるかを考えました。
その結果、来年行うランチェスターフルマラソンの中で伝えるのが一番理解してもらいやすいという結論に達しました。
1月からランチェスターの基本戦略を3ヶ月に渡って勉強する計画ですが、その最後にこの事例を研究したいと思います。
詳しくは、ランチェスターフルマラソンのパンフレットをご覧ください。

講演家への道

以前から竹田先生と奥さんの静子さんから、講演をしなさいと会うたびに言われていました。
余りにしつこく言われるのでその理由をお二人にそれぞれお聞きしたことがあります。
一つは、お客さんというのは無くなる、だから新しいお客さんを作ることをいつも考えなければならない。
二つ目は、経営コンサルタントは講演が出来るか出来ないかで年収に大きな差が付く。
最後は、奥さんからお聞きしたのですが竹田先生自身苦しいときに「はがき」の講演をきっかけに業績がグングンよくなったというものです。
さらに竹田先生は「1ヶ月に最低3回はしなさい」と言われます。
今までは、2ヶ月に1度自社のセミナーを行ってきました。
それを3回は厳しいと伝えますと、「自分で受講者を集めていたらダメだよ。売り込みをしなければ」
それにはパンフレットを作ること。継続的にハガキを出すこと。だそうです。
私は1ヶ月に3回というのを目標にしようと決心しました。
『求めよ、さらば与えられん。』ではないと思いますが、10月は偶然1日に平野商会の平野さんのご紹介でロータスクラブさんでの講演、10月5日は自社のセミナー、6日は四日市大学さん、19日は古川経営さんとのジョイントと1ヶ月に4回講演ができます。

これを皮切りに、来年1月から本格的にチャレンジしていきたいと思います。
そこでこの3回をどのように開催していくかを考えてみました。1回は自社のセミナーを毎月行うことで達成することにしました。
残り2回が難しいのですが、1回は竹田先生の指示通りパンフレットを作成し各種団体に送ろうと思います。
もう一つは、出張セミナーという形で実現しよう思います。
振りかえると講演をしなさいという話は3年ほど前から言われていたことですが、ようやく行動に起こせそうです。
私が余りに行動が遅いものですから、10月の代理店会議では、竹田先生がパンフレットとハガキをわざわざこの日のために作ってきてくれたほどです。

何年もの間手付かずになっていたことが、今回実行計画が立てられるまでになったのは、大きな理由があります。
それは「3」という数字です。
ランチェスター戦略を学んでいくと解りますが、効果的に目的に近づくために戦略目標を考えます。
戦略目標とは、@商品またはサービス A営業地域 B業界・客層の重点と範囲を決めることです。
1位作りの商品をどれにするか。
1位作りの営業地域をどこにするか。
1位作りの客層を誰にするのか。
それを競争相手と自分との関係の中から決めることです。
次に、それらを達成するために営業対策(新しいお客作る)顧客維持対策(繰り返し取引を続ける)を考えていきます。
こうして経営の要点を分解するととても考えやすくなります。
今までは経営者の方とお会いしてニュースレターを継続的に送らせて頂くという顧客維持に力を入れてきました。
今回は新しいお客作りに重点を置くことを考えればよいわけです。
次に、それをいくつ作るかという目標です。
このときに3という数字がキーポイントになりました。
私なりに考えたのですが、一つは今までどおり直接色々なところへ出向いて名刺交換をすること。
2つ目は、今年からチャレンジし始めたインターネットです。
3つ目は、この講演です。
先ほどの1ヶ月に3回行うというのも同じで、3回という具体的な数字が出てくると無理にでもひねり出すものです。
そして、それに集中しやすい数字でもあるようです。
皆さんも一度手を休めて新しいお客さんを作る方法を3つ考えてみては如何でしょうか。
このときに忘れてはならないことは、我々のお客は誰かということを決めてから話し合うことです。

資産科目なのになぜ借り方になるのか解りました

女子高生に囲まれて、私は3級の簿記を試験に臨みました。
といいましても、23年も前のことです。
当時勤めていた会社の経理をコンピューターシステムを担当することになりました。NECのパッケージソフトを自社向けに一部変更するものです。
私は経理の言葉すらもわからない状態で、担当するに当たり勉強をしなければならなったのです。
どうせやるなら3級の簿記に挑戦しようとNHKの通信講座に申し込みました。最初に引っ掛かったのが仕訳です。
「現金は資産で、なるほど」
「それから現金が借り方?貸し方?」
この辺りからよく解らなくなってくるんです。
借り方が左?右?
社長さんの中には、簿記会計を避けている方も、結構おみえになるのではないでしょうか。
とは言え、経営を運転していくには最低限の決算書の見方は知っておくべきだと思います。
この投資は安全な範囲での投資なのか。
この借り入れは多すぎるのか。まだ借りてもよいのかを判断する基準になります。
仕訳をできるようになる必要はありませんが、最低限の簿記会計の知識は身に付けるとよいと思います。
それに最適な教材が今回作成されました。
社長が知っておくべき簿記会計資産なのに借り方になった訳が解ります。

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